hon-nomushi’s blog

人生の友になる本との出会い

暮らしの本が好き 門倉多仁亜『タニアのドイツ式整理術・完全版』

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金曜日などほっとひといきつくときは、暮らしの本がかたわらにあるとうれしい。

家にまつわることを学ぶことは、実はそんなにないもの。特に親のやり方はそれなりに見ていたと思うのですが、見ていただけであんまり覚えていないことにびっくりします。

その点、本だと様々な家事のやり方を知ることができるし、今すぐ自分の生活に生かせるので、わくわくしながら知ることができるのが楽しい。当事者目線になるからでしょうか。

 

本から参考になることは本当に小さなことだったりするのですが、それが日々の生活にとっても役に立つのです。

例えばこの本から私が「やってみよう!」と思ったことは、

「粉ものは袋から出して瓶に入れてしまう」

「靴は買い足さない、買いなおす」だとか、本当に ささいなことなんです。

でもささいだけれど、使いにくいな、方法がわからないなと思っていたことが思いがけず解決するのはとっても心地よい。

「粉ものは袋のままだから使いにくかったんだ!」

「靴がもういっぱいなのに増やそうとするから困るんだ、買い替えにしよう!」

など。

 

小さなひっかかりが解決して、日々の生活がスムーズにまわりだすのを体験すると、生活の面白さに気付いてますます楽しくなります。だから暮らしの本が大好き。私にとって、暮らしの本は小説と同じくらい大切なジャンルの本なのです。

 

やめてみる?スキンケア 平野響子『肌断食』+宇津木龍一『肌の悩みがすべて消えるたった1つの方法』

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ミニマリスト、というとインテリアが重視されがちですが、実は生活全体が対象になりうるもの。持ち物が少なくて、いつでもどこにでも移動できる、そんなイメージ。

生活全体がミニマムになると、旅の支度もぱぱっとできて、どこにでも行けそう。

そんな憧れを体現したくなって、旅の持ち物をできるだけミニマム化してみたい、と思うようになりました。私の場合、考えてみると身の回りのもので一番場所をとっているのがスキンケアのものでした。

 

もともと肌が弱いこともあり、以前留学した時は1年分の化粧品を輸送したほど。お金もかかったし、何より後でがくぜんとしたのは肌にやさしいわけではない化粧品をわざわざ輸送して使っていたこと!そのあたりは知識を得て少しずつ改善してきましたが、今の化粧品も本当に必要なのかな?と思い始めたころ、この2冊に出会いました。

 

説得力があるのは、著者である平野さんの肌が美しいこと!これを見ると色々つけてお金を払ってきた化粧品代はいったい何だろう、と思ってしまうくらいです。本の内容はどちらも、スキンケアをすべてやめて肌そのものの力を強くする、という方法が書かれています。そのすべてが「引き算」の方法であることに、とても惹かれました。

きれいな肌のために今までしなければならなかったこと。

これからきれいな肌になるために、プラスしなければいけないこと。

そのすべてが不要になり、プラスされる自由な時間、スーツケースの空間。

まさにミニマムにぴったりな方法なうえに、お金もかからず肌もきれいになるなんて!

ごみも減らすことができます。

 

方法を知って半年ほど。冬にかさつくときはワセリンを塗ったり、化粧水をぬることは時折しています。完全な肌断食まではまだ到達していませんが、少しずつ化粧品が減りつつあります。今のところ、化粧品をつけていたほうがよかったということもないし、もっともっと減らして行けたらなあと実験中。私の場合は、肌に何かをつけなければいけないと思い込んでいたところから自由になれたことが一番のミニマムで、それがとっても心地よいです。

 

 

 

 

 

 

今日の片付け ソファーとのお別れ②

その後のリビング。ソファーの分、奥行きが出て部屋はとても広くなりました。

火を見てくつろぐことができ、掃除のしやすさは抜群。

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ソファーがあったときにすぐできた「寄りかかる」「ごろんと横になる」はできなくなり、ここは不便だなあと思うこともあります。4歳児からは、「ソファでジャンプしたかった」と苦情も時々…。どうするのが正解だったのかは、これからの暮らし方によるかな。

 

大物家具だったソファー、処分の方法を考えました。

今回選択肢は、

①IKEAに買取をお願いする

hon-nomushi.hatenablog.com

②近くのリサイクルショップに持ち込む

③知人に必要としている方がいないか確かめる

④粗大ごみとして出す

まだまだ使えるので、いろいろな選択肢を考えてみました。

 

①車の運搬が困難→断念

②見積もりをお願いしてみたが、ことごとく古いことを理由に断られる

③FBなどで聞いてみたが、残念ながら条件が折り合わず

ということで、

④粗大ごみとして収集所に持ち込み→処分料300円

でした。

 

中古の家具は、処分が難しいですね。特に大物で持ち運びが不便なものは、

簡単に人に譲ることもできません。そして何より中古の家具の価値が本当に低い。

簡単に買えるものはすぐに中古になってしまい、買った時の価値は一瞬でなくなってしまう現状。まるで新築の家が中古になると途端に市場価値が下がるのと同じ…。悲しいですが、今回は自分たちの手で粗大ごみに出しました。

 

わたしは割とものを手放すのは得意なほうですが、使えるものを捨てるときに痛みを感じないわけではありません。毎回捨てるときは「ありがとう、ごめんね」の繰り返しで、とても心が痛みます。だからこそ物をなるべく増やさず、不要なものはお別れして、自分が長く愛せるものをずっと使いたいと思っています。

 

今回の捨てる決断は大きかったです。次に買い物をするときはなるべく出口があるもの(捨てるときにごみにならないもの)、ごみというサイクルに入らず使われても価値が減らないもの、持ち運びやすさも考えて選んでいこうと決意したソファーとのお別れでした。

 

食べてくれるお味噌汁with重ね煮 梅崎和子『旬を丸ごと生かす食卓』

先日、保育園の仲間たちで集まる機会がありました。たわいもない会話をしながら楽しく作業をしていると、子どもから「お家のお味噌汁はおいしくないから食べない。」と言われ,悩んでいるお母さんがいらっしゃいました。

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我が家の子どもの通う保育園はほぼ野菜のみでおいしい給食とおやつを出してくださっています。その方のお子さんも、保育園ではもりもりお替りをしているそう。そこで我が家にあった梅崎和子さんの本を差し上げたところ、「うちでもたくさんお味噌汁を飲んでくれました!」とうれしいご報告が。思わずガッツポーズをしてしまいました。

 

梅崎和子さんの本は、食べ物の陰陽を学び始めたときに出会いました。

 

食べ物の陰陽調和というと難しいように思えるのですが、要は身体を温める食材、冷やす食材を、重ね煮という方法でお鍋の中で調和させるだけ。本当にわかりやすくてしかも簡単なので、我が家には欠かせない料理法です。皮もほぼむかないし、だしも不要。なのに野菜のおいしさはピカイチ。初めて作ったとき、自分は料理の天才かと思ったくらいおいしかったのです。

 

それまで私は体にいいと聞いて毎朝ヨーグルトを食べていたくらいの知識しかなく、季節の野菜のことも身体を整えることも知りませんでした。梅崎さんの著書で日々の食で身体を整えていく知識を得られたことは、これから先の財産でもあります。

 

食や料理は難しい、と思っている方におすすめしたい一冊。本の内容を実践すると、今より確実に楽に、おいしく身体を整えることができていくと思います。

こうして本と人をつなぐお手伝いができると、心からうれしい。

 

今日の片付け ソファーとのお別れ①

先日のこと。IKEAの入り口に、こんな素敵なディスプレイがなされていました。

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ディスプレイの主役は気持ちのよさそうな白いソファー。我が家で10年使い通したのと同じソファーでした。

 

10年ほど前、初めて実家を出た後に、新生活のため家具をたくさん購入した時期がありました。その時は「ミニマリスト」という言葉は存在せず、からっぽの家をいかに物でうめていくかがテーマだったと思います。大好きなものだけ家に置けるワクワクで、大物の家具も好きだと思ったら迷わずまとめて購入した時期でした。「くつろぐリビングには絶対ソファが必要!」そんな思い込みもあって、購入してから本当に長いこと使ってきました。

 

あれから何度も引っ越しを重ねて、少しずつ大物家具が減っていった我が家。10年前に購入した家具たちは、ここ4年ほどで少しずつ姿を消しました。その中でも長寿だったソファ。これは家族で「手放したい⇔手放したくない」と意見がわかれていたため、何度も話し合い。去年末に一度撤去してみようということになり、リビングから和室へと移動し、ソファーなし生活を体験してみました。

 

手放したかった私の理由は、

ーリビングに火を入れる(ペレットストーブがあるため)とき、火を見て過ごしたい。

 ソファだと位置を簡単に移動できない。

ーカバーの掃除が面倒 すきまにごみがたまる

ーせっかくの床暖房がソファの面積分生かせていない

ー引っ越すときに大変 大物家具はなるべくなくしたい

 

一方手放したくない家族の理由は、

ーごろごろしたいときにすぐ使いたい

ーソファの上でジャンプをしたり、登ったり降りたりしたい(4歳児の意見)

というものでした。

 

確かに座り心地もよく、ソファの機能は本当に優秀。子どもがジャンプしても

びくともしませんでした。万が一買いなおすとしても、ソファならこれにすると言えるくらいです。でも今の家では床暖房があり、日本産の栗のフローリングが気持ち良いのです。今の家を生かすという視点だったら、やはりソファでないほうが良いのでは、と時間をかけて家族で結論を出しました。

 

ごろごろしたい家族には、置き畳を用意する予定(今は毛布を持ってきて床にごろり)。ジャンプしたい子は、公園に連れ出して。

ソファーとのお別れその②に続きます。

 

 

やっぱりおせち 有元葉子『有元家のおせち作り』

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あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

紅白歌合戦を見て、のんびりとお正月を迎えた今年。去年は作らなかったおせちが今年はとっても楽しみで、本を参考に作りました。

 

おせちの本はたくさん出版されていますが、新年の特別な感じや王道の中にアレンジのされているこの25品の本が大好き。なんだかんだで毎年手に取っています。

全品を作るわけではありませんし、分量も自分でアレンジしてしまうものもあるのですが、中に紹介されている「おせちのお弁当」や、おせちをアレンジしたおいしいものがたまらなく魅力的で、おせちの本としてこよなく愛している愛読書です。

 

今年は身の回りのこと・ものであっても、食べ物のような消えてしまうものであっても、自分の好きだという気持ちを大切に生きていきたいと思っています。もちろん傍らには常に本がある生活です。

 

皆様にとってすばらしい一年でありますように。

 

お世話になりました&年末の一冊 小川糸『キラキラ共和国』

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2017年もあと少し。

後半はかなり気まぐれ更新だったのですが、読んでいただきうれしい日々でした。ありがとうございます。

 

今年は日本でのクリスマスと年越しになりましたが、慌ただしい中にも新しい年との区切りがしっかりある日本での年越しがとても好きです。

 

そんな日々につい手に取ってしまうおもしろさで、気持ちがゆっくりしたのが『つばき文具店』の続編、『キラキラ共和国』でした。

 

新たな家族を得ての毎日、その中での自分の仕事、ぽっぽちゃんの日常はめまぐるしいのにいとおしい。お馴染みの登場人物に会える楽しさ。

 

ゆっくりした時間が取れる時でも、合間読書でも、ぽっぽちゃんのペースが揺るがないので、読むこちらも呼吸が深くなる感覚。

ほっと一息ついて、新たな一歩の時間にもおすすめです。

 

来年はもっとタイムリーに読んでいる本をどんどん紹介していけたらいいなと思っています。みなさま良い年をお迎えください。