hon-nomushi’s blog

人生の友になる本との出会い

忘れがちなものは、いつも使うものと一緒に

2017年から愛用している携帯ケース。本当に使いやすくて、大好きなカバーです。

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ケースを買う前は、忘れ物が多発していた時期。

原因は運転することが増えたこと、電車での移動が時々になったこと。生活が変わった時期でもありました。

 

車の運転をするときは、主に家族の送り迎え。家の鍵と携帯、それとは別に免許の入ったお財布を持って出ていました。ところが送り迎えではほとんどお財布を使うことがなく、必要と感じないので忘れることが多かったのです。結果大きな声では言えませんが、免許不携帯が多発…。

 

もう1つ良く忘れたのは、Suica。電車での移動が毎日ではないため、パスケースを必要なときに忘れることが多々。Suicaはすぐにかざしてピッとしたいのでお財布とは別のケースに入れていたものの、これまた持ち歩く習慣がなくなり、忘れて駅で困ること多々…。

 

この問題を解決しようと、外出時に必ず持ち歩くものに加えようと考えました。私が常に持ち歩いているのはiphone(お財布は使わないことがあるので、いつもは持っていません)。これに免許とSuicaを一体化して持ちあるけないかな、とケースを探しました。

そこでみつけたのが、Match nineというカードが2枚収納できる写真のiphoneケースでした。 

 

これが本当に便利!

自分と家のお財布が別のため、家の用事で役所に行き身分証明書が必要な時、自分のお財布にIDカードが入っていて、忘れることがありました。でもiphoneならほぼ100パーセントの確率で携帯しています。案外、IDが必要な場面は多いもの。

電車に乗る、イコール遠出の時にもiphoneは欠かせないので、必ず持ち歩いています。iphoneと一緒にしてからは、一度も忘れたことがありません。さらになるべく持っているカードの数を減らすために、Suica機能付きのクレジットカードに変更したので、万が一お財布を忘れても何とかなります(実際にカードやチャージに助けられたことたくさん)。今のところ改札でSuicaが反応しないなどのトラブルもなく、使い心地もばっちりです。

 

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こんな風に裏をスライドさせると取り出せる仕組み。

忘れがちなものは、いつも使うものと一緒にできないかな?と考えると、案外アイディアがあったりするもの。ケース1つで外出に必要なものがそろうので、快適に暮らしています。

つながって出会う作品 ヤマザキマリ『国境のない生き方』

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先日、職場で山崎洋子さんの話になりました。確か「イタリアのことをよく書かれているエッセイストの方で…」というつながりだったと思います。そこからイタリアの話になり、ある方が「『テルマエ・ロマエ』のヤマザキさんの本が面白いですよ。」と教えてくださいました。

 

普段マンガをあまり読まないので、ヤマザキマリさんは『テルマエ・ロマエ』という映画の原作者として知っている程度でしたが、エッセイをお借りしたら面白くて面白くて、すっかりはまって何冊も読みました。

 

中でも衝撃だったのがこの1冊。『国境のない生き方』。著者が子どものころの家族(主に母)の様子、イタリアに渡って極貧生活を送っていた時のこと、またさらにお子さんが産まれたあとのことなど…。

 

本を読んで、日本を離れていた時に持っていた感覚をいつの間にか自分が失っていることに気付き、愕然としました。どこにあるかわからないのに、なぜか色々なことに従わなければならないような気になる日本独自の常識、「みんな」の視点。その良さももちろんあるのですが、そんな常識など一歩外に出れば通じないことを、この本は気づかせて自分が揺さぶられました。いつのまにかがんじがらめになっていたなあと、自分の今を振り返りました。

 

著者が苦しいときに出会った本たちもたくさん掲載されていて、また新たな作者との出会いが生まれそうです。すばらしい本との出会いもこうして人から生まれていくもの。お気に入りの本があったらぜひ教えてください。

 

小川糸さんのブログから 内田洋子『モンテレッジオ 小さな村の旅する本屋の物語』

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何気なく読んでいた小川糸さんのブログで発見したこの作品。

何とも興味をそそられて、手に取りました。作者のことは以前からエッセイが大好きで知っていましたが、この本はエッセイというよりも、研究書に近いような本でした。

 

ベネチアに住むことになった作者がある本屋さんとの出会いから、本の行商をしていた山奥の人たちのことを知り、なぜ本を商いの対象としたのか疑問に感じます。そして本山奥のモンテレッジオという地域から本を売りにきていた人々のことを知り、その歴史の核心へと迫っていきます。各土地の美しい写真や、本の売り買いのシステム、長く商売に携わった人々はさわるだけで売れる本か否かを当てられるほどだった、など丁寧に過去から現在を追うことができる本でした。

 

歴史も丁寧にたどっていますが、人のつながりから歴史をたどる作者の様子も併せて体験できるような書き方。

ちょっと別世界に行きたいときはぜひ手に取ってみてください。

 

楽しむ家筋力付け+楽にリサイクル 井田典子『片付けられない人はまずは玄関の靴を数えましょう』

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「おしゃれと暮らしの編集室」というWebサイトで、「時間を濁らせない」という言葉と共に紹介されていた1冊が届きました。家事のエキスパートが集まる「友の会」の会員でいらっしゃる著者のおうちは、どこもすっきり。だけれどもどこか親しみもあって、長い時間をかけて大切にされてきた家のありようがとてもよくわかる1冊でした。

 

私がこの本ではっとした言葉、「時間を濁らせない」とは、目の前の1つのことをまずやってから他のことに取り掛かるということ。例えば、お皿を洗いながら洗濯は干さない。お皿を全て洗い終えてから、洗濯に取り掛かる。同時進行のことはなるべくやらずに、目の前の1つのことに集中することで、満足度が変わり結果として用事が早く済むというところです。いつも追われて支度をするような時間を、きっぱり区切って集中することで、満足度も違うということが良くわかりました。

 

もう一つ、はっとしたのはタイトルにあるように、物を量ではなく数で把握すること。靴は何足、トップスは何枚と先に量を決めてしまうことで、管理を楽にする。これもあいまいな片付けにきちんと区切りをつける、わかりやすい目安です。

 

そして忙しい子育て時期に「家筋力」を付けておくと、後が楽になるという一言に救われる思いがしました。筋トレのように毎日限られた時間で、少し(たくさん?)負荷のかかる家事をこなしていたら、いつか楽にできるようになる。そして家族が巣立った後も、その力は必ず自分のためになる、と本を読んで確信が持てました。

 

本を読んでやる気になったので、さっそくリサイクルに出そうと思っていた本の郵送買取サービスを申し込みました。ずっとリサイクルショップに持ち込むために準備していたのですが、お店まで少し距離があることもあり、なかなか実行できずにいました。そんな時ネットで買い取り額がUpするサービスを発見!家に集荷に来てくれるので、あっという間に不用品を家から出すことができました。

 

ちょっと家がすっきり。でももう少しだけ片付けるものがあるので、6月中に片付くよう集中して行うつもり。

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おふとんをかりました

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週末は海外と名古屋から友達が我が家に遊びに来てくれました。(友達の希望で)観光のようなことは全くせず、お弁当を持って家族が大好きな森に行ったり、近所を散歩したりしました。子どもの保育園に行ってやぎをみたり。のんびりした週末に、友人が加わってくれた。そんな週末でした。

 

1泊してくれたのですが、友人2人のところ我が家のお客様用敷布団は1つだけ。私たちの布団を貸して、自分たちは友人に寝袋を借りようと思っていました。寝袋を貸してもらえるか聞いてみたら、友人宅にはお客様用布団が2式あるとのこと。それをそのままセットで貸していただき、事なきを得ました。気が利く彼女は枕からシーツから、すべてセットにして持ってきてくれました。ありがたやありがたや。おかげで布団の心配がありませんでした。

 

我が家は実家が近いですし、知人が泊まることもそんなにありません。1晩だけのためにお布団を増やしたら後の手入れが大変です…。今後は災害時やキャンプのために寝袋を用意する予定なので、もし泊りのお客様がいらっしゃる際は、寝袋と私たちの布団をシフトして対応しようと思っています。友人の好意があったからこそですが、たまにしか使わないもの(1年に1、2度)は管理の手間を省くために、所有しないのが一番。気持ちも楽です。

 

余談ですが、写真とは別に奥の部屋に泊まった友人。彼女は眠りが浅く、普段は4時間しか眠れないとのこと。ところが奥の部屋に泊まったら、ものすごく長く眠れたと喜んでくださいました。実は奥の部屋、泊まる人たちが皆「ぐっすり眠れた!」という魔法の部屋なのです。

 

 

 

子どもと出会うあたらしい本 太田大八2冊

 

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子どもの通う保育園にある本棚には、本当に古くてぼろぼろの本がまぎれています。

もともとソフトカバーで紙が弱いせいもあると思いますが、どれだけ長いことここにあるんだろう、と思うような作品も。でも古いから汚れているからといって、内容も古いわけではありません。

 

ある日子どもがぼろぼろの本の中から見付けてきた1冊の絵本、『だいちゃんとうみ』。あまりの絵の美しさに目が離せなくなってしまいました。魚釣りをしたり、海で泳いだりする夏の楽しさが凝縮されている1冊でもありますが、何より空や海、景色そのものに深く魅了されます。1日のはじまり、朝の日のさしかた、夕方の暗くなる前の青い時間、夜になった外と家の中のコントラスト、すべての色の表現に心をぐっとつかまれました。

あまりに長く眺めていると子どもの方が飽きてしまって、わたしの方が借りている間何度も手にとってしまったほど。

 

そうしているうちにもう1冊『かさ』を図書館の展示で知り、こちらにも心をつかまれました。『かさ』にはお話がなくすべて絵でストーリーが展開する1冊ですが、こちらは現在が舞台。そのストーリー展開にもまるで場面の中に自分がいるかのような臨場感があり、深く引き込まれていきました。

 

思いがけず子どものおかげで出会った新しい作家の方。新たな出会いに心が躍りました。

 

 

 

息抜き読書 枝元なほみ『サンドイッチ日和』+『私のサンドイッチ』

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「この忙しい時期なのに!」

と思いながら、つい手にとってしまった2冊。少し前のことですが、すっかり魅了されて何度も読み返してしまい、おまけに購入も考えてしまうほど魅力的なサンドイッチの本に出会いました。

 

まずは桜が満開だった時期に、枝元さんの桜が入ったサンドイッチを見てため息。表紙のレシピは桜を見ながら食べられるようにと、切れ込みを入れて作るそうです。その他に、気分に合わせたうきうきするようなサンドイッチレシピがたくさん。「プールの日はサンドイッチ」だとか、気分とサンドイッチが上手に組み合わせてあり、それはもう魅力的。

もう1冊はまじめに、どうやったらおいしいサンドイッチが作れるのかを研究したり、様々なお店でいただけるサンドイッチが掲載されていたり。すっかりサンドイッチ博士になったような気分に…。

 

お弁当がサンドイッチだとどうしてもお腹がすきやすくて、学生時代はあんまり好きなメニューじゃなかったのですが、この本たちのレシピは記憶を一掃するほど、今すぐ作りたくなる魅力にあふれていました。

 

本から目を上げてほっと一息。料理の本は実際に作るところまでいかなくても、人の気持ちを和ませてくれる作用があるみたいです。忙しくてせかせかしていた気持ちがすっかり和んで、どれから作ろうかわくわくしました。