1986年に出版されたこの本、実はミニマムな生活への変換が描かれています。
作者は雑貨のスタイリスト。冒頭の段階ではお仕事として、また使うかもしれないからととっておいたもので、一部屋うまっていたそうです。それが猫がいなくなるのをきっかけに引っ越しを決意し、開かずの間だった4畳半をあけてものを次々と捨てていったら、とっても身軽になったそう。それまで処分できなかった理由は、「片付けの基準があいまいだったから」と。でも引っ越しをするとなると「根こそぎ」!といって、彼女は本当に身軽に。
その「身軽になる」過程が読んでいてすっきりするのです。家にモノが増えるのがうれしかったこと、よいものだと思い雑誌などで紹介して人がものを増やすことに加担していらしたこと。そういったものから自由になる過程がとても軽やかで、思い切りよくて、すっきりします。それは、彼女の「身軽になる」という決意が、すべての段階においてゆるがないからだと思います。本を読んでなんだかすっきり。また自分の家も片づけたくなりました。以下の文に深く共感。
「モノを抱えていてはできないことが、身軽になることで、何かできそうな気がする」