今日わたしの住む街はお天気でとても気持ちの良い日ですが、この本はぜひ雨の日におすすめしたい一冊。久しぶりに手元に置いておきたい作品でした。
ツバキ文具店を営む主人公。亡くなった祖母から代筆やという人に代わって手紙を出す仕事も請け負っています。舞台は鎌倉。実際にあるお店もたくさん登場しますし、とにかく世界がリアルで、とてもフィクションとは思えませんでした。
夢中になってしまったところは、代筆した手紙のコピー(?)が挿絵のように本に収録されていること。代筆なので、人によって文字も違うのです。本文の世界だけではなくて、そういった細かいところにもとても惹かれました。手紙によって、ペンや筆も変えるのですが、その世界の奥深いこと…。作者はどれだけリサーチをしたのだろうと、感嘆してしまいます。
どっぷりはまってすっかり別世界へと移動した読書時間。近いうちにまた読み返してしまうだろうと思っています。