子どもが通う保育園に素敵なお便りが入っていました。子どもの本を定期的に届けてくれる申込書だそうです。それを見て、思い出したことがありました。
幼稚園に通っていた頃、ある日同じような本のカタログをいただき、家に持ち帰りました。その頃は自分で本が読めるようになったので、カタログというものが初めてだったこともあり、見るだけで楽しかったのです。そして母がその中から、わたしの欲しがった本を買ってくれました。幼稚園にその本が届いたときのうれしさは今でも忘れません。『おはなしグリム』というかなり分厚い本だったのですが、何度も読んだので未だに中の絵も覚えているほどです。本が届くといううれしさ、本を読む楽しさに加えて、いつもは厳しかった母から本を買ってもらった喜びが一番だったように思います。
そして今、わたしがこどものために本を申し込んでみました。1年間で12冊届く予定です。保育園最後となる年。たくさんの出会いや別れのある1年を、絵本という存在に寄り添ってもらいながら過ごしてくれたら、と願いを込めて。