たまたま出版社のHPを見て発見したコーヒーの本。わたしは基本的に紅茶を好んで飲みますが、この本を読んだらおいしいコーヒーが飲みたくなりました。
この本は、京都にあるイノダコーヒーで長きにわたり店長を務められた猪田さんの、おいしいコーヒーの入れ方や仕事でのエピソードが書かれている1冊です。
戦後イノダコーヒーが商売を始めたころの話は、今だったらブラック企業という働き方。早朝から深夜まで、作業や仕事を続けられたそうです。本の中ではコーヒーの入れ方だけではなく、仕事のやり方、お客様から学んだこと、心がけて良かったことなどを余すことなく書いてくださっています。
わたし自身、読んだときにちょうど仕事で落ち込み悩んでいたのですが、猪田さんが本に書かれている言葉や仕事への姿勢に励まされる思いでした。わたしがかけてほしい言葉を、この本がかけてくれたからです。
一杯のコーヒーからたくさんのことを学び、そしてそれを本の形で余すところなく分け与えてくださる、その姿勢こそ猪田さんが長くにわたって愛されるコーヒー1杯をいれ続けられた秘訣のように思います。
仕事でも家のことでも、悩んでいることのヒントが欲しいとき、ぜひこの1冊を手に取ってみることをおすすめします。