hon-nomushi’s blog

人生の友になる本との出会い

旅の友に 角野栄子『魔女の宅急便全6巻』

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ダウンロード完了!Kindleを手に入れてから、旅の本選びが気持ちよくできるようになりました。今回の旅のお供は『魔女の宅急便』全て。

 

きっかけはある登山家のエッセイ。ヒマラヤ登山をされる際、気候のためキャンプに長く留まることがあるそう。そんな時、荷物を重くするものの1つだった本が、Kindleを手に入れることで飛躍的に楽になったそう。おまけにバッテリーも長持ちするので、時間つぶしにはもってこいとのこと。

 

Kindleを2年ほど使い、良かったこと。

ー旅の本選びが楽

ーたくさん持ち運べる

ちょっとマイナスなこと。

ー紙ではないので寝る前に読めない(光で目が冴えてしまうので)

ー誰かに貸せないし、買うしかない

Kindleになっていない欲しい本がある

ーライブラリを見ないと、持っていることを忘れてしまう本がある

 

というとこかな。ミニマムな生活には欠かせませんが、今のところ紙の本の良さとKindleの便利さ、どちらも活用しているところ。

 

ではバカンスに行ってきます。良いお年を!

 

 

家事ドロボウと生き方ドロボウ 引田かおり ターセン『しあわせな二人』

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今年もたくさん家事にまつわる本を読みましたが、人の家事を知ることはいつもとても楽しくて、参考になることがたくさんあります。

 

今年読んだ中で、印象深いこの本。本を読んでお風呂掃除が好きになりました。お二人は吉祥寺でパン屋さんとギャラリーを経営なさっていて、よく雑誌などでもお見掛けします。あまり日本のご夫婦で、こうして登場されている方を見かけませんが、引田ご夫妻を書面でお見掛けする際は、必ずお二人で登場されている気がします。

 

仲の良さも素敵なのですが、お二人の好きなところは日常の小さな習慣を、惜しみなく書面で見せてくださること。自分の小さな習慣は、当たり前にしてしまうので意識にすら上らないことも多々あると思うのですが、お二人は小さな習慣にも意識を向けて、快適な生活を作り出していらっしゃるような気がします。

 

わたしが家周りの話で参考にさせていただいたのは、お風呂掃除。掃除はわりと好きなのですが、お風呂だけは苦手意識がありました。でも、この本を読んでお風呂の最後に身体を拭いたタオルでしっかり水気をふき取ることを習慣にしたら、なんだかちょっと苦手意識が薄れてうれしい。たいてい苦手なことは、わからないからという理由があるのかもしれませんね。よくこうして本から、家事の良いところを真似する「家事ドロボウ」をしています。

 

印象的なのは、かおりさんの「結婚ていいものですよ」というひとこと。仲が良いことをちゃんと見せてくださると、安心して結婚が続けられそう。結婚生活に関しては、なんとなくマイナスな言葉が多いように感じる日本ですが、仲の良い方の土台となる生活を参考にしながら、生き方も同時に学びたいなと思います。

全集だってお友達 田辺聖子『田辺聖子全集5』

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子どものころ、習い事の先生から不要になった「世界児童文学全集」なるものを大量に譲っていただいたことがあります。それは国別に有名な作品がおさめられている文字通りタフな全集でしたが、それはそれは愛読したものでした。

興味のない国の全集はなまいきにもほぼ手に取らなかったけれど、アメリカやフランスのものは、何度読んだことか。表紙に有名な絵もついていたので、その絵のことは今でも覚えているほど。

 

それから数十年。3年ほど前、恋愛についてのエッセイなどによく引用されている、田辺聖子さんの作品を読んでみたいと思いました。でも、作品があまりに多くて、どれから読んだらよいのか見当がつきません。それならと全集に手を出してみたらば、これがまあ、面白いのなんの!

 

分厚いので持ち運びには適さないことこの上ないのですが、面白さに途中でやめられなくて、通勤電車にも欠かしませんでした。小粋な女性たちの魅力に圧倒されて、結局全集を読み倒してしまいました。

 

全集だったからこそ読むことができた作品たち。手に取るまで映画になっている「ジョゼと虎と魚たち」が田辺さんの作品だとは知りませんでした。

そして昨日、食べ物で「あ、今あれが食べたい!」と思うように、強烈に読みたくなったのが全集5に入っている「シクラメンの窓」という短編。主人公は60代。電車から見える窓に飾ってあるシクラメンがきっかけで出会う2人の物語です。男女の距離が絶妙で、そのあたりを的確に書いている田辺さんに脱帽します。

 

全集と名付けられていると、たいてい重くてそっけなくて手に取りにくい顔(表紙)をしているものですが、実は親友になる作品が隠れているかもしれません。この全集はわたしの大切な友達です。

 

 

今日の片づけ 家にある絵はがきを年賀状に

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今日から年賀状の受付だそうですね!間に合うのか焦って書いていましたが、無事今日投函できそうです。

 

今年の年賀状は、ためにためていたお気に入りのはがきの中から、送る方によって選びました。なるべくものはため込まないようにしているのですが、はがきはついつい増えてしまうもの。薄くて軽く安いので、旅行先ではたいてい購入。

そして絵画展などでも、必ず購入してしまいます。「行った」体験はモノとしては残らないので、自分の記憶にとどめておきたい気持ちもあって。

 

そんなこんなでファイルにぱんぱんになっていたはがきたちでしたが、使う機会を逃さずに、ここぞとばかりに有効活用しました。お年玉付きはがきだからこそ楽しみにされている方もいらっしゃるので、年賀切手の中から番号付きのを選びました。

www.post.japanpost.jp

 

これで一つ年末業務完了!

絵はがきはためておかないで、来年もどんどん活躍させるつもりです。

秋になると思い出す本 よしもとばなな『デッドエンドの思い出』

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もう冬になってしまいましたが…。秋になるとたまらなくロールケーキが食べたくなります。それは、もちろんこの本に出てくる小説のおかげ(せい?)…。

 

5つの短編集が含まれているこの本ですが、冒頭の「幽霊の家」に出てくるのが

 絶品のロールケーキ。主人公の恋人が、老舗ロールケーキ屋さんの息子なのです。

実際に存在するわけではないのに、読むとたまらなくそのお店に行きたくなって、味わいたくなります。文字だけで味わいたくなるとは、作者の文章力ですね。

「幽霊の家」には、老舗の洋食屋さんも出てくるのですが、それもまたとても魅力的でおなかに直接訴えかけられます。

 

他の短編も魅力的ですが、一番心をひかれるのがこの「幽霊の家」。ちょっとぼんやりした、時間をかけた恋愛のスピードも、秋に合っているような気がします。

少し季節を巻き戻すようですが、秋におすすめの一冊です。

 

今日の片づけ 夏物サンダルは捨てません

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1か月たって、ようやく靴が修理から戻ってきました。といってもすぐ履くわけではない、夏のサンダルです。修理に出してからしまいました。もう使って3年目になります。

 

今回の修理は、底の部分が割れてしまい交換したのと、足に当たる中敷きを新しく。底の割れがなかったらそんなにかからなかったと思いますが、少し大掛かりな修理になったので、4000円ほど。本当に安い靴ならもう少しお金を出せば買えてしまう値段ですが、このサンダルは履きやすくて大切にしているもの。まだまだ履く予定なので、修理は必須です。

 

以前は普通にデパートなどで購入していた靴ですが、自分の足型にしっかりあった靴を見立てていただくようになってから、中途半端な靴を買うことができなくなりました。

今では足に合う靴しかほしくないので、見て歩く靴屋さんも3つほどしかありません。その分購入するときはある程度値段もかかるけれど、大切に何年も履けるのがわかっているので、長期的な計画の中で購入するようになりました。初めのコストが安くすんでも、合わない靴で1年しか履かなかったら、その一足の値段は高くなってしまいます。この靴も30000円くらいの買い物でしたが、履く期間や体への負担の軽減を考えると、決して高い買い物ではありませんでした。これからも暑い時期にたくさん履く予定。すぐに履ける状態にして、「来年もよろしく」と安心して片付け。

 

おすすめの靴屋さんと出会った話は、また今度書きますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

とりかかりに 広沢かつみ『玄関から始める片づいた暮らし』

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めずらしくブログの更新が遅くなりました。

元気にしています。気が付けば年末!お掃除の気になる季節です。

 

なんだかあわただしくなるのが嫌で倒しの予定だった掃除も、

いつのまにやら予定より遅れております。

そろそろエイッと気合を入れなくては、と思った時に以前読んだこの本のタイトルを思い出しました。

 

「玄関から始める」とは、本当によく考えられています。

日本の玄関はたいていそんなに大きくはないので、取り掛かりにも最適だし、

なぜか玄関が片付くとほかの場所もきれいにしたくなるという。本当に、そうでした。

えいやで始めた玄関掃除で軌道にのり、今日は2階もきれいにしてしまおうと思いましたもの。

まだまだ日数もあるし、焦らず落ち着いて、まずは玄関から整える。

ついでに空気もしっかりと入れ替えをして、残りの日々を大切に送りたいと思います。