hon-nomushi’s blog

人生の友になる本との出会い

クリームティーへのあこがれ よしもとばなな『スナックちどり』

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以前この本を読んだとき、イギリスのペンザンスという土地が舞台なのですが、場所の描かれ方がとにかく印象に深く残った作品でした。これぞ旅の小説の醍醐味だとも思うのですが、今回読み返してみると、主人公の様子はすっかり忘れていました。とにかく場所の描写が強く記憶に残っていたようです。

 

そんな中でもとりわけ気になったクリームティーという習慣。主人公たちがさびれた街を観光しながら、「クリームティ―をしにいく」という表現に心を揺さぶられました。同時に好奇心がむくむく。イギリスでは、スコーンにクロテッドクリームというこってりしたクリームとジャムを塗って、お茶と一緒にいただくメニューがあるそう。アフタヌーンティーよりは軽いそうですが、スコーンも紅茶も大好き。なんとも心ひかれます。

 

そうして本題からは脱線した記憶が残っていたこの作品ですが、読み返した今回は、離婚直後の主人公の様子や、もう一人の主人公ちどりが祖父母と営んでいた清潔なスナックの様子など、再び違うポイントで楽しみました。

 

まだいつかわからないけれど、イギリスに行こう、クリームティしに行こう。そしてペンザンスの雰囲気にも触れてみたい。その時は必ずこの本を持っていこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

書く効能 藍玉『まずは、書いてみる』

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3月中旬からの長き不調を過ぎて、ようやく復活!何だったのだろうと思うほど家族でとにかく不調の嵐。今月からは通常運転に戻れそうです。いつもブログに訪問いただき、ありがとうございます。

 

さてさて本題。

「書くこと+願望達成」というカテゴリを作っているくらいなので、書くことと願望達成とは深いつながりがあるといつも思っています。そんな時にタイトルで惹かれたこの本を読みました。

 

冒頭に「書くことで悩んでいることがなにか、はっきりわかる」という内容があり、本当にその通りだと深くうなずきました。結局「書き出して思いを整理」しないと、ずっと悩みが頭にある状態になってしまうのは何度も経験済み。

「何が怖いの?何が嫌なの?どうしたい?」

そんな風な問いかけを、紙の上で自分でできたら、悩みの8割は解決してしまいそうです。

 

そのほかはどう手帳を使うか、にもたくさん焦点が当てられているのですが、それぞれ参考になることばかりで、メモをたくさん取りました。

特に「自分時間の確保には、マーカーペンで時間を囲ってしまう」というやり方に目からウロコ。即座にマーカーを買いに行きました。

もう一つ、マンスリーページを家計簿として使うというやり方もすぐに取り入れました。わたしは生理前など時期によって、突然買い物欲が強くなることがあるので、マンスリーで家計簿を見返すのがすごく良いアイデアだと思いました。

 

4月から新しい手帳の方もいらっしゃるかな。手帳の使い方の参考にも、おすすめしたい一冊です。

 

まずは自分で不調ケア 梅崎和子『おばあちゃんの手当て食』

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久しぶりに熱を出し、寝込んでいました。

春分の日の前に、熱が出せて素晴らしい!と思っていたのもつかの間、

わりとしつこい風邪に少しへきえきしています。

 

何か不快な症状が出ると、まずはこの本を見ます。

人間の身体は食べたものでできているので、まずは食べ物で養生。

とはいっても難しいことはなく、おなかをこわしたら梅エキスを取り、ほぼ絶食。

熱が出たら大根湯(大根おろしにしょうゆを少し落とし、暑い番茶を注いで飲む)を作り、ふとんをかぶって寝る。

要は家にあるものでやさしく手当てをする方法がたくさん紹介されています。

 

きっかけは、胃腸の不調から。それまで不通に胃が痛ければ胃薬を飲む生活をしていたのですが、ハーブのことを調べ始めたとき、カモミールティーが胃腸に効くとありました。早速胃の不調を起こしたときに、飲んでごろごろしたら(ここが重要)、まあ!一晩たつと不調がなくなっていました。以来旅にはカモミールティーを欠かさず持って出かけています。

 

そういえばピーターラビットもおなかが痛いとき、カモミールティーを飲んでいたっけ、と思い出したりして。ハーブの力をいろいろ知るうちに、梅干しの殺菌作用や身近にある食べ物のパワーにも気づき、今はこの本のお手当方法で不調をケアしています。

 

たくさん身体のことを学んでいた時に出会ったので、この本だけでケアというより、総合的にからだを見るチカラが身についたのだと思います。昔おばあちゃんやおかあさん、家族がしてくれたケアは、実は理にかなっていたんだなとあなどれないことをこの本は教えてくれます。

 

普段は不摂生、寝ないことを繰り返していながら、手当だけは自然にという方にはあまり効き目はないと思うけれど、それでもちょっと不調がつらいときに、できることが何かあるのは、自分にも家族にもすごく心強いことだと思います。家族に一冊、ぜひぜひ!の本です。

雨の日はミステリー カーリン・イェルハドセン『パパ、ママ、あたし』

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我が家のあたり、今日は雨の火曜日。冬に戻ったような気候の時は、北欧発のミステリーが似合います。

 

ミレニアムにはまって以来、

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北欧の作家が書くミステリーを見ると、手に取らずにいられません。この本も、迷わずに図書館で手に取っていました。

 

表紙の平和に眠る子どもと対照的に、中身は本格的なミステリー。殺人事件やあらゆる伏線が複雑に絡み合って、ハラハラしながら読み進めました。特に、表紙の女の子はまだ幼いのに一人家に取り残された模様。ところどころ本線と絡み合う出来事に、翻弄されながら一気に読みました。

 

ミステリー小説は一度読んだらなかなかやめられないのが困ったところ。しっかり世界にはまるには、雨の静かな一日が最適。お天気で合う本を選ぶことができるのは、贅沢な楽しみです。ミステリーなので緊張感もあり、至福のピリッとした読書タイムでした。

 

 

大好きなもので快適に ステンレスピンチハンガー

れいだなあ。

ただの物干しですが、毎日使うのがうれしくなる大好きな物干し。大木製作所のステンレスピンチハンガーMです。

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これに出会うまでは普通のプラスチック製ハンガーを使用していましたが、劣化するとすぐにピンチが取れて、使えなくなるのが嫌でした。プラスチックは色も美しくないものばかりだし、微妙に残ったピンチのところだけまだ使えるかと残してみたり‥。

 

そんな中途半端さと、使っては捨てるサイクルにサヨナラをしたくて、長く使えるものをと探したところ、大木製作所の製品に出会いました。ピンチのところが外れにくく、ほぼ絡まず、毎日それだけでも洗濯を干す気持ちが楽になります。毎日の自分が心地良くいられることで、気持ちも変化していきました。家事の中で一番苦手な洗濯が、このハンガーで楽になりました。

 

ちいさな心地よさを積み上げる生活は、必ず望む自分に近づく一歩になっていく。納得して選んだものを使うことは、毎日心地よさを選択できた自分への信頼へとつながっていくからです。

 

 

 

ずっと2冊の本 池澤夏樹『きみが住む星』

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小説を読むほどの元気はなくて、テレビのペースにはついていけない。でも何か別の世界にひたりたい。そんな時におすすめの本です。出会ったのは中学生の頃。当時購読していた通信教育の雑誌に、新刊案内として載っていました。

 

あの時、惹かれたのはこの表紙の美しさでした。なんて美しい色があるのだろう。中を読んでみたら、これは朝焼けの写真だということがわかりました。離れたところに住む恋人にあてた手紙というかたちで、文章と写真が組み合わせてあります。

 

この本に出会ったとき、中学生だったわたしはすごく狭い世界にいました。日本の中でもあまり旅行をすることはなかったですし、ましてや世界はもっと想像できなかった。ここは世界のどこなのだろうと、暗記するほど美しい写真を眺めたものでした。

 

今も本に出てくる景色はどこなのだろうと思い続けていて、似たような場所があるとつい行ってみたくなります。いつかこの朝焼けを見てみたい。見たらわかるはず。それほど何度も眺めて記憶されている場所たちだから。

 

大人になってからはプレゼントとして大切な方に贈った本。今、我が家に2冊あるのは家族に以前プレゼントしたから。結婚して同じものが2冊になりました。そのうち1冊はどなたかにいずれ差し上げようと思っていますが、何となく2冊のまま。シンプルなものの少ない生活が落ち着くけれど、たまにそんな余分があっても良いな、と思っています。

「書く」からかなう 松尾知枝『1日5分で夢が叶う日記の魔法』

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書くことが願望達成と深い関係があることに気付いて、このカテゴリーを作りましたが、この本はそのことに気付かせてくれた大切な本。kindleに入れ、折にふれては読み返しています。

 

このファンシーな表紙(笑)の本を、自分で手に取ることは難しかったと思うのですが、大好きな化粧品会社のブログでおすすめされていて、すぐに手に取りました。

1日5分でできる!夢をかなえる日記の書き方|みずいろのブログ ~ブルークレール~

紹介されていたのが2012年のことだったので、もう5年以上大切にしている本なのですね。

 

著者は夢だったCAへの試験、会社企業など、あらゆる自分の願望を書くことでかなえてきた方。その結果編み出されたのがこの日記を書く方法だそう。ポイントの1つは、朝と夜の2度日記を開き、書くこと。1年に1回目標を考える人と、毎日自分の目標を意識して1日を過ごす人の差は、本当に大きいそう。

 

フォーマットも完成されていて、その形に沿って進めていくと、自然と日記が夢をかなえるツールになっていきます。何を書いたらよいかわからない、という方にも、ある程度形が完成されているので続けやすいのでは。

 

すごく不思議なのですが、書くことが習慣になってくると、書かないでいることが難しい。わたしの場合は特に、日記という場だからこそ書けることがあるようで、日記がなくなると行き場を失った感情がたまっていく感覚があります。書くことで消化しているから、シンプルに目標へと向かえるのかもしれません。