
大きな引越しに向けて、不動の書籍たちも少しずつ文庫化したり
手放したりしています。
この本は、小学校3年生からずっと持っていて、
買ってもらった時の書店の様子もしっかり覚えています。
今は、子どもに読み聞かせ中。
読み終わったら、文庫があるので形態を変えて
持ち続ける予定です。
大好きな主人公マディケンは、ちょっと突拍子もなくて、
正義感が強く、思いついたことはすぐ実行に移してしまう性格。
この本の中には子どものたわいない行動が書かれているだけではなく、
その時代の経済格差やそれをめぐる大人も描かれていて、
小学生のときも今になってもはっとする出来事がちりばめられています。
特に隣のお金に困っている家族の様子は、
さりげないながらも子どものマディケンを通して描かれるから、
余計真実が明るみに出ているように感じます。
とはいえ、子どものとっぴょうしもない冒険や心情も
ふんだんに描かれているから、読んでいた時はただ感心したり
ふんがいしたりして、社会問題について学んでいるとは
全く気が付きませんでした。
でも、そんな理不尽を描いた箇所がちゃんと心に残っていることは、
今回久しぶりに読み返してわかりました。
一体本からどれだけのことを、わたしはさりげなく伝えられてきたのだろう。
読書という楽しみを通じて、子どもだった自分が作者のメッセージをしっかりと
受け取っていたことに今更ながら気が付いて、
はっとすることが多々あります。
楽しみながら学んできたことが、
今の自分の一部を作ってきている。
それを深く感じた今回の読書でした。
(勉強と多忙で、しばらく更新が不定期になると思います。いつも読んでくださっている皆様、ありがとうございます。辛抱強くこのブログを見守っていただけたらありがたいです)