わたしの母は片付けが本当にニガテ。
子どもの頃のわたしの家は、いつもごちゃごちゃしていました。
そんな母が唯一といっていいほど、読み返していた家の本がこの1冊。
久しぶりに読みたくなって、図書館で探しました。
著者の大原さんが高齢になってきて不便だと思っていた家の色々を変え、
自分の快適を追求した心地よい空間について、ふんだんに写真とともに
載せてくださっています。
部屋は決して大きくはない55㎡。
具体的な広さも示されているし、
空間設計の方法も説明されているし、
巻末には具体的なリフォーム代金もちゃんと明らかにされていて、
リフォームの教科書として最適なのでは。
一番素敵なのは大原さんの好きなものはちゃんと大事にされていること。
数々のティーポットや、1人お茶の道具などは、
ちゃんと場所が決められて、美しく整えられています。
無理せず、好きなものは大事にしつつ、ミニマムな暮らし。
わたしの母がこの本のどこを好きなのかはわからないのですが、
わたしにとっても理想の暮らしを書いた大切な本です。
母はその後何度か引っ越しを繰り返し、少しずつ物を整理していった模様。
母なりに整えた空間に住んでくれているのは、
子どものわたしとしてもうれしいことです。