あとどのくらいしたら自由に旅ができるのだろうか。
最近そんなことばかり考えています。
コロナの本格的なシャットダウンの前に引っ越しをしたので、
わたしはずっと慣れ親しんだ場所で暮らし続けているわけではありません。
だから今住んでいる場所にいることが、旅のようではあるのですが…。
やっぱり、もっと自由に色々なところに行きたいな。
そんなとき、前から気になっていた修道院の本が届きました。
ひそかに人気のある全国の修道院で購入できるお菓子や手芸の品が、
一冊にまとめられた美しい本です。
修道院というわたしにとっては閉ざされたように感じられる生活空間で、
丁寧な材料で作られたお菓子や手芸の品。
それぞれの修道院で、買うというより分けていただける品々。
そんなおだやかな食べ物や、美しいものを見ていたら、
旅を切望する激しい気持ちが少しずつ収まっていきました。
修道院の生活をかいま見た時に、
旅に出る非日常を求める気持ちと、穏やかな日常を求める気持ちの
どちらもあることに気づけたのです。
今は、目の前にある暮らしを丁寧に。
身近な季節の美味しいものを食べて過ごそう。
そしていつか旅に出られるようになったら、
この本を見て訪れてみたいと思った修道院へ
お菓子をいただきに伺おう。
そのときまで、わたしの日常を味わって過ごそう。
どうにも旅への欲求がおさえられないときは、
ぜひ一緒に本のなかで旅を続けましょう。