お料理はもちろん、家や生き方も本当に大好きな有元さんの本です。
何度読んだか知れず、何度読んでも飽きず、ことあるごとに読み返しています。
料理はもちろんですが、有元さんの住まう場所の整え方が本当に大好きで、
ずっと大切にしている言葉があります。
家が狭いから、好きな空間じゃないから、時間がないから今はできない(あるいは「したくない」かな?)。
でも、できるようになったらやろう・・・・・・という考えだと、いまでたっても快適な暮らしは手に入りません。誰だって同じだと思うのです。自分が本当に望んだ通りの住空間が与えられているわけではない。でも、それでも、今あるこの空間を自分なりに精一杯美しく使っていると、より良い空間が次に待っている・・・・・・。
これがね、本当なんです。
有元さんの本をたくさん読んでいるので、この言葉がどの本に載っていたのかをずっと思い出せずにいたのですが、『使いきる。』に書いてあったことを今回の再読で思い出しました。
去年の2月、住んでいる家を自分たちでリフォームし、最高に居心地が良くなったところで急に引っ越しが決まり、持ち家を出ることになった私たち。まるで次はどう整えていくか、宿題を出されたような引っ越しでした。
今の家も大好きですが、賃貸なのでとまどうこともあるし、自然素材の家から移ってきたので、好みでないところもたくさんあります。
でも、清潔な空間でゆっくり安心して眠れるのは、今の家や空間があるからこそ。
暮らしを美しく快適にしていくのは自分次第なのだと、心が引き締まる大切な言葉です。
1年ほど暮らしているわが家は、50㎡にも満たない小さなマンション。
数字だけをみると狭い家ですが、目の前に公園が広がり、美しい景色が見え、
快適に暮らしています。
この空間をどう生かしていくかは、わたし次第。
1年たった今だからこそ見える課題や、変えたい部分がわかってきました。
今、自分のいる場所を整える大切さを、身に染みて感じるこのごろです。
ひとまず、今の家で大好きなキッチンのピンク色のタイルをぴかぴかにしよう。