このとっても魅力的なタイトルに惹かれつつも、
ずっと読む機会がなかった本。
一度見たら(知ったら?)忘れられないタイトルのこの本は、
読み始めてみたら、子どものこと、自分の持っている偏見のことなど
深く自分に突き刺さる問題がたくさんありました。
夏休みは10日ほど久米島の義母の家に滞在させてもらうのですが、
その間の問題は子どもの本不足。
わたしにとっても、子どもにとっても本がないという状況は
拷問のようなもの。
その問題が解消されたのは、久米島のこの施設のおかげ。
子どもの本を中心に、気持ちの良い建物で思う存分読書ができます。
そしてそのゆったり時間に目に入ったのが、この本でした。
思わず手に取って読み始めたらとまらなくて、
気が付いたら閉館時間間際でした。
作者はイギリスに住んでいて、お子さんの子育て中。
思春期に突入したお子さんたちが、
様々なバックグラウンドを持つ同級生たちとの触れ合いや、
差別に関する問題や、LGBTQについて話し合ったり。
こんな多様なバックグラウンドを持つ子どもたちが
たくさん暮らしている学校は、日本ではあまり見かけません。
一番印象に残ったのは、イギリスで差別を受けた話だけではなく、
一時帰国した日本で受けた外国人差別のこと。
九州に暮らしている今だからこそわかる作者のお父さんの九州の言葉に
くすっと笑わされながらも、
「自分もこういうこと、人に対してしているかもしれない」
とヒヤッとしたエッセイでした。
これから、色々な世界に出ていく子どもをお持ちの親の方に
ぜひ読んでいただきたいな。
自分の子が作者のお子さんと同じ質問をなげかけてきたら、
と考えるきっかけになると思います。