一見平和な題名ですが、
実は複線のたくさんある推理小説でした。
そして、かなりどきどきする。
アメリカの脚本家と、イギリス人の警察官がたまたまハプニングで
同じ時期に貸しマンションを借りてしまった。
2人とも以前のマンションの持ち主である、
元ストリートアーティストの失われた絵をめぐって、
様々な冒険が繰り広げられる作品です。
題名のシンプルさと中身の複雑さに大きなギャップを感じながらも、
物語の奥深さ、推理した先、主人公たちの着地点にも
大きな驚きを隠せない作品でした。
いったいどうしたらこんな複雑に絡み合いながらも、
多くの主人公の人生を読者の納得のいく形で納められるのか。
作者への尊敬の念が読後も消えません。
ちょっとページ数があるので、時間のある時に
集中して読書されることをお勧めします。
他のことがおろそかになるので(笑)。