大原照子さんを知ったのは、母が彼女の『55m2の暮らしかえ』を持っていたことからでした。写真で見る小さな暮らしがとても好きでしたが、彼女がなぜ小さな暮らしをするようになったのかは、あまり書かれていなかったような気がします。
彼女のこの本を読んで、生き方の転換が軽やかで、それにとても惹かれました。
順調だった料理の仕事をいったんクローズして、その後英国に単身留学。
70年代に一人でスーツケース一つで!その決断と行動力にまず圧倒されますが、
その後も合理的に必要なものを選び取る力が素敵です。
ものをたくさんお持ちだったそうですが、英国でキャンプをするうちに、
スーツケース一つでなんでもできることに気が付いたというそのあたりに
わたしはとても心をひかれました。
今あるものをいったん手放し、あるものでやってみる。
必要だと決心したことは、すぐに決断し行動する。
今だからミニマリストなど言葉がありますが、
まさに70年代に言葉もない中で、自分だけの生き方を軽やかに実行されていることに圧倒されます。
生き方ばかりに目が行ってしまいましたが、キッチンのものの減らし方など、暮らしにもたくさんヒントがありました。