最近、アメリカに関しては格差の現実を書いたものが多い気がします。
けれどもこれはそんな現実を描きながらも、希望も書かれていて
最後まで読んで良かった、と思った作品です。
主人公の両親は中国からの移民で、
やっとのことで見つけた住み込みのモーテルは
思った以上の重労働。
主人公ミアは受付を手伝いながら、
そこで起きる様々なできごとと関わりながら
成長していきます。
様々な出来事、と簡単にひとくくりにしてしまったけれど、
酔っ払いが泊めてくれとからんできたり、
盗難事件が発生したり、主人公の年齢で対面するには
きついことばかり。
だけれど、主人公は英語を書くことを学び、
それを武器にして様々な人の手助けをしていきます。
その成長の過程こそ、アメリカンドリームそのもの。
昔のような一攫千金ではなく、
自分の力で勝ち取っていく過程こそが、
現在のアメリカンドリームそのものなのでは。
小説の中でもこうして希望を糧に
自分の力で生きている人物を知ることができたことで、
勇気をもらうこと、たくさんあると思います。
この本の主人公ミアも、
間違いなく人の背中を押してくれる人です。