hon-nomushi’s blog

人生の友になる本との出会い

本も人も出会うもの アン・ブラッシェアーズ『トラベリング・パンツ』

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先日読んだ続編を借りてきました。

hon-nomushi.hatenablog.com

トラベリングパンツ、続編2冊。

 

1が素晴らしかったので、そのあとを読むのが本当に楽しみだったのですが、

期待を裏切らない面白さでした。

子どもを寝かしつけて寝てしまった後、はっとして飛び起きて続きを読んで夜更かし。

朝時間が空いて、ちょっと読むつもりがもう止まらず、出かけるギリギリまで読んでしまい、続きが気になって隙があれば読み続ける、という数日間でした。

 

本当に、なんてすばらしい本たちなんだろう。

素晴らしい人と友達になるのと同じくらい、

この本に出会えたことに、感動しています。

わたしの運命の本の1冊に、まちがいなく入る1冊です。

 

1を読んだときにブログに書きましたが、

本来のティーン向けヤングアダルト小説は、シリアスな現実に向き合う

主人公の姿が多く、今のわたしには読むのが辛いのです。

あのティーンの結構過酷な時期に読んだらまた違うのだと思うのだけれど、

ティーンを通り過ぎた大人が読んだときは辛さはもういいよ、となってしまって。

現実が過酷なことはだれもがわかっている、なんて思ってしまうのです。

 

でもこの作品は、主人公たちの悩みや苦しみの中に、

成長という視点を忘れないで描いているのです。

確かにティーンはきつい時期だし、この世の終わりのように感じられる時もある。

だけれどもそこから人が立ち上がって、自分の手で自らの望む方向へと

進んでいく力があり、そこを描いているところが本当にすばらしいんです。

お互い支え合う友情や、自分たちのマジックアイテム、ジーンズをはくことで、

人が本来の良き方向へ向かう力をさらに強めていっている。

前回同様、読みすすめるたびに涙が出て、とまりませんでした。

 

もし図書館の片隅にこの本を見つけたら、ぜひ手に取ってみてください。

夢中になること、うけあいです。