偶然図書館で見つけたこの本に感動。
読み終えた時、深呼吸して素直に涙が流れました。
中学生、高校生の頃、わたしは本難民でした。
子どもの本が大好きで、たくさん読んで過ごしていた小学生時代だったのですが、中学生になると何を読んでいいのかわからなくなって、図書館にもしばらく通わずにいました。
それまで大好きだった本を、もう子どもっぽいから読んではいけないのでは?
なんて思ったり。
図書館に通う=暗い子というイメージも勝手に作って、
図書館に行くことすら人の目が気になっていた年頃でした。
今思えば「おばかねー!」という一言で片づけちゃうことですが(笑)。
そんなわけでティーンが主人公の小説とは、当時あまり出会っていないのですが、
今になって、当時の自分にお勧めの本がたくさん見つかります。
この作品にも、出会っていたら良かったなあ!
主人公たちは女の子4人。
それぞれまったく違う個性の持ち主なのですが、母親が同じマタニティークラスに通っていた縁で仲良くしています。
この夏は初めてばらばらに過ごす夏休み。
その夏休みの前に、1人の主人公が古着屋さんで素敵なジーンズを見つけます。
彼女たちはこのジーンズをそれぞれ自分のいる場所で履いて、そして次の友達に送るという約束をします。ギリシャ、アメリカ国内、自分の家にとどまる人にも、順番が回ってきます。その少女たちそれぞれの生活、起こる出来事がこのジーンズと共に語られていきます。
いわゆるヤングアダルト小説というティーンを主人公とした物語は、ティーンをとっくに通り越したわたしが読むからか、あまりその深刻さが好きではないのですが、この物語はそれぞれの痛みを書きながらも、成長もしっかり描かれていて、読んでいてはっとすること、感動することがたくさん。厳しい現実も踏まえながらも、それを体験し生きている主人公たちの様子が、今のわたしにも勇気を与えてくれるものでした。
次作もあるみたいなので、楽しみに読み進めていくつもりです。