大人になってから架空の世界の物語を読むと、あんまり世界にどっぷりつかれなくて
悲しくなることがあります。けれども時間を忘れて読んでしまう物語も
確かにあって、この1冊も本当にどっぷりと異世界にはまることができる物語です。
作者のお名前が特徴的でしょう?
以前から図書館で気になっていた別の作品を読んでから、すっかり
ファンになった菅野雪虫さん。
図書館の新刊コーナーに最新作が並んでいて、
思わずシリーズ読みしてしまいました。
アイヌの神話をもとに描かれた一連の物語。
1作目が『チポロ』、
2作目がこの『ヤレイスーホ』、
3作目は『ランぺシカ』
です。
前作も主人公チポロの成長を描く本当に読み応えのある作品でしたが、
ヤレイスーホという父親の敵を討つ復讐に燃えている
主人公が本当に魅力的です。
前作に出てきた人たちのその後も描かれているので、
シリーズとしての楽しみももちろん味わえます。
もしお時間があったらシリーズでぜひ読んでみてください。
わたしはまだ最後の『ランぺシカ』を読んでいないのですが、
続きが楽しみでたまりません。
最近の物語は表紙の絵の感じがとても変わってきたなと感じるのは
わたしだけでしょうか。
この表紙にひかれて、子どもたちも手に取ってくれたらいいなあ。
読んでみたら絶対に面白いと思うのだけど、
長いというだけで手にとってくれる子が少ないのが残念。