「あ、この絵!」
と見ただけで誰の絵かわかる、細い線のスケッチ。
いせひでこさんの犬との暮らしをつづった本です。
この本の前作に『グレイがまってるから』という本があるのですが、
そのタイトルがとても記憶に残っていて、ようやく手に取りました。
わたしの働く小学校の図書室に置いてあるのですが、
文字のところはけっこう大人向き。
漢字もしっかりだし、高学年でも1人で読むのは難しいかもしれません。
それでもこの本をとっておいているのは、絵がすばらしいから。
図書館にいると、絵の描き方の本を探しにくる子がけっこういて、
そんな子にぜひ見てもらいたいな、と思ったのです。
犬のグレイのスケッチもたくさんあるし、
ご家族の様子も描かれていて、犬のいる一家の日常が
目の前に生き生きと浮かびます。
こんな風に日常をとらえて、描くことがわたしにもできたら。
心の底からあこがれます。
そして、記憶に残らないような静かな一日を記録できたら。
そんな風に思って本を読み終わりました。