hon-nomushi’s blog

人生の友になる本との出会い

母ちゃんが泣いた本 古田足日作 田畑精一絵『へび山のあい子』

     f:id:hon-nomushi:20210316085743j:image

先週図書館で見つけたこの本を子どもに読み聞かせしていたら、わたしが号泣して続きが読めなくなってしまいました。

 

作者と絵のコンビは、うちの子が保育園時代から大好きな『おしいれのぼうけん』と同じ方たち。『おしいれのぼうけん』もかなり読み応えのある作品で、いつも一気に読み進めてしまう一冊です。たまたま先日同じ作者ペアのこの本を見つけ、喜んで「借りよう」と子どもに声をかけました。

 

物語は昔話がまず語られ、その後主人公のあい子が登場する現代へとつながっていきます。昔話のところは子どもが「ちょっとこわかった」というくらいシビアなもの。その時読み手のわたしは割と落ち着いていられたのですが、舞台が現代になり主人公がいじめられる場面を読んでいたら、辛くてたまらなくなり、読みながら号泣してしまいました。子どもはぽかん。

「母ちゃんがかりよう、っていった本だよ。」

と後で言われました。

 

読み手のわたしが本当に感情移入して夢中になって読んだ1冊、児童文学と侮ることなかれ、本気で面白かった1冊でした。特に過去の物語と現代が上手く絡み合っていて、時代設定も興味深く、思い出すだけで物語の中に記憶が引き込まれていきます。

 

    f:id:hon-nomushi:20210316085748j:image

その他、自分で読むのに夢中な本たち。

タンタンは船長の悪口が面白いそうで、

「こんこん野郎のバーロー岬!」

(いったい、翻訳の元はどんな言葉だったのか?)

だとか、

「かぼちゃあたま!」

というセリフに大笑いしています。

漢字もあるので自分で読むのは少し難しそうですが、漫画を読み聞かせするのは難しいので、できる限り自分で読んでみて、と言っています。

「チュウチュウ通り3番地」シリーズは、長さも読みやすさもちょうど良いようで、1人で夢中になって読んでいます。

 

だいぶわが家では「読んで」が少なくなり、自分で読むことが増えてきました。

夏休みの「読んで」地獄がうそのようです。

去年はひらがなも書けないし、読めなかったのに…。

子どもはあっという間に成長していきますね。