hon-nomushi’s blog

人生の友になる本との出会い

仕事を客観的に見る 小川洋子『そこに工場があるかぎり』

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以前から知ってはいたのだけれど、しばらく手に取らずにいた

小川洋子さんの工場めぐりの本。

最初の工場はとにかくものに穴を開ける工場。

軽い気持ちで読み始めましたが、なんだかところどころに

自分と仕事との向き合い方にがつんとくる文章がありました。

 

決して教訓的な本ではなく、工場をわくわく見学する小川さんの

エッセイなのだけれど、客観的な事実を読んで

知識を深めながらも、人と仕事の向き合い方がとにかく面白くて

今の自分と仕事との向き合い方にもすごく参考になりました。

 

誰かのために、少しずつ改良しながらベビーカーを作り出している会社。

様々な工夫を凝らしながら存続してきた鉛筆の会社。

全ては書ききれないけれど、様々な紆余曲折を得ながらも、

全ての会社の方が生産しているものに誇りを持っているところが

本当に印象的でした。

 

ちょっと仕事に行きづまったときなどに、ぜひ手に取ってみてください。