あの9.11が起きた朝、わたしはカナダのトロントにいました。
大学生で、初めての海外旅行中。数日間中学校にお邪魔するプログラムの最中、あの日の朝だけは教室で皆とラジオを聞いたのですが、そのころの英語力では何が起こっているのかが分からず、家に帰ってホストファミリーとテレビを見た時にようやく理解しました。毎年9.11を迎えると、あの日の朝のこと、そのあとの帰国するまでが鮮明によみがえります。
最近、9.11を題材にした映画を観ました。
題名が印象的だったので印象には残っていたのですが、なかなか機会がなくそのままに。8月末、Netflixで見つけて初めて観ました。
「ああ、こうしてあの日を体験し、その後を生きている人たちがいるのだな。」
稚拙な感想になってしまうけれど、わたしが心に思ったのはその一言でした。
事件や事故が起きた時は一番大きく報道されるけれど、そのあともずっと事件を抱えて生きる人たちがいる。それをこの映画は映しているのだと思います。でも、悲観的なだけではありません。この映画には悲しみだけではなく希望も描かれていて、それが美しいから、また観たくなるのだろうと思います。悲しくなるだけではなく、希望も味わいました。