お正月、何もない自宅に持ち込んだ本に心が動かなくなってしまって、
とうとう読むのをやめてしまいました。物語の筋はある程度面白かったのに、
なぜか読み進められなくなってしまったのです。
これはわたしにはめったにないことで、自分でもびっくりしています。
もしかして本が読めなくなるのでは、なんてちょっと思っていたのですが、
そんなことはありませんでした。
ただ、その作品が今の気持ちに合わなかっただけみたい。
だってマンケルのこの作品を読み始めたら、
あっという間にこの本の世界に惹き込まれ、
いつもの本の虫が再開したからです。
しかもこの作品はシリーズだと知って、
しばらくマンケルに集中する1年の始まりを過ごすことになりそうです。
スウェーデンの作家であるマンケル。
主人公ヴァ―ランダーは冴えない刑事なのですが、
購入しようと思っている家の庭で手の骨を見つけてしまいます。
そこから手は誰のものなのか、探っていくという物語。
物語の筋ももちろん面白いのですが、
事件解決だけが面白いのではありません。
刑事ものと呼ばれる作品はあまたあれど、
わたしが深く心を惹かれる主人公のヴァ―ランダ―。
冴えない刑事であるヴァ―ランダ―に、
なぜこれほどまでに魅力を感じるのか、
上手く言葉にしてからブログを上げようと思ったのですが、
言葉になる前に先走ってこの記事を書いています。
シリーズをしばらく読み進めることになりそうなので、
読み終える頃うまく言葉にできたら、と思っています。
それにしても原作は知らないけれど、この本の翻訳は
本当に読みやすく、すっと心にしみわたります。
こんなお仕事をなさるなんて、とても優秀な訳者に違いないと
心から拍手を送っています。