自分が子どもの頃は、料理といえばお母さんがしてくれるもの。
そんな風に育ったのち、家を初めて出た時、
家事の大変さに途方にくれたのを覚えています。
その経験から、
自分にも子どもができたとき、
一緒に何かを作っていけたらいいな、
自分でできることのなかに料理があったら困らないだろうな、
という想いがありました。
これまで何かを作るとき、
一緒につくることはさんざんしてきたのですが、
テレビや本を見てわたしが解説をしながら
というのがほとんどでした。
たいていが、大人向けのレシピだったからです。
でも先日『家事は大変って気づきましたか?』という本の中で
この『子どもキッチン』を見つけ、
試しに図書館で借りてみて子どもに見せてみたら、
「わかりやすい、作ってみたい」となったのです。
レシピの中には包丁をつかうものもつかわないものもあって、
高学年、中学年など年齢に分けてだんだん難易度が上がっていっていました。
低学年では、1人でも子どもがけがをしないように配慮されています。
簡単だけれど、本格的なだしが作れるやり方や、
ごはんの炊き方も載っています。
この本を知るきっかけになった『家事は大変って気づきましたか?』には、
レシピを考えた上田さんが、家族の帰りが遅くても自分のごはんをおいしく
安全に自分で作れるように、と工夫された経緯を述べていらっしゃいました。
自分のちからで、おいしいものを作る。
それは、これから先生きていく大切な土台。
大切な土台を本とともに築いていけたらいいな、
と思っています。