hon-nomushi’s blog

人生の友になる本との出会い

宗教とジェンダー ドナ・W・クロス『女教皇ヨハンナ』

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少し前にビーターラビットの作者が主人公の、ミスポターという映画を観ました。

ポターが生きていた時代は、まだまだ女性が地位や名誉の釣り合う人と

結婚しなければならない時代。

独身だったポターが自ら自分の人生を切り開いた様子は、

とても印象的でした。

 

そんな時、たまたま見つけたこの本は、

女であるがゆえに勉強もままならず、

本当は女性であることを隠して学び続けた末に

ついに女教皇になるという小説です。

 

時代背景も面白いのですが、宗教もからんでいて

女性の教皇というのもとても興味深かった。

 

ミスポターと時代は違えども、

女性がやりたいことをできない環境がずっとあったということを、

どちらの映画も小説も描いていました。

 

教皇ヨハンナについて、

歴史的に公式の記録は残っていないそうです。

でも、いくつか資料はあるとのこと。

ほんとうにいたのかどうかはわからないけれど、

それも含めて考えてみるのが面白かったです。

 

ヨーロッパの歴史に興味のある方にもおすすめできるし、

人の生い立ちに興味がある方にぜひ。

けっこうボリュームのある本ですが。