hon-nomushi’s blog

人生の友になる本との出会い

休めない日本の根幹 保坂亨『学校と日本社会と「休むこと」』

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日本にいるときは何にも思わなかったことの1つ。

電車が時間通りに来る。

荷物が時間指定の通りに届く。

レストランで何も言わずに水が出てくる。

 

フランスで暮らしていたころ、

電車はストで止まることがある。

荷物はたまになくなることがある。届かない。

レストランでは色々言わないと自動的に何かしてくれることはない。

日本の当たり前は当たり前ではない。

そんなことに気づいた外国生活でした。

 

ちょっと話がそれましたが、

この日本で当たり前になっている上のことは、

誰かの労働の元で成り立っている。

休みなくお店が空いているのは、働いてくださる方がいるから。

そのもとは?実は「休むこと」に対する罪悪感のようなものが

あるからだと、この本を読んで思いました。

 

学校を休まずに行くことでもらえた皆勤賞。

熱があっても休まないことが一番大切だったところから、

コロナでは休むことが大切になった。

けれどもその変化を経た今もまだ、

休むことに罪悪感のある日本。

過労死の問題もあり、

不登校をどうとらえるかで困っていたりする。

 

休むこと。

わたしにも罪悪感があります。

元をたどると学校生活からそう感じているような気がします。

だとしたら学校を変えなければいけない時期かな?

 

なんだか話が大きくなってしまいましたが、

日本の社会に根強くある休むことへの罪悪感を、

外国で一度おかしいと思いつつも、

自分もまだ抱えていることを再認識した読書でした。