この1週間、時間だけはあるので
ずっと読んでいなかった本に手をつけています。
静かだけれど美しい物語『カトリーヌとパパ』も
ずっと原書に挑戦しようと思いながらもトライできずにいましたが、
ようやく全部読み切ることができました。
だけれども全部はよくわからなくて、
今朝翻訳と照らし合わせてもう一度。
こんな美しい物語がわたしの本棚に眠っていたんだ。
再発見した気分です。
作家のモディアノは静かななんて事のない風景を
物語にするのがすごく上手な方です。
ですから、とりたてて何かあらすじを思い出そうとすると
思い出せないことも多いのです。(わたしだけ?)
けれど、この物語はお父さんと娘が主題だからか、
話の筋はとってもわかりやすく記憶に残りました。
けれど、日常のささやかなひと場面を
絵画のように切り取るところはモディアノの物語そのもの。
そしてセンぺという二コラを描いている作家の温かな
やさしい線画もまたすばらしかった。
夏休みの静かな読書におすすめです。