図書館の新刊コーナーにて出会った美しい装画。
この表紙の美しさの通り、冬の静かな夜に読むのにぴったりの作品でした。
ある日学校に現れた転校生。
ミステリアスな雰囲気を持つ彼女は、誰とも関わることなく
静かに学校にいます。
人気者の主人公は、クラスのリーダー的な存在。
正反対に見える2人は、次第にひかれあって、
ある日転校生の家で過ごします。
そして、転校生は失踪。
ストーリーを語るととてもシンプルな物語に見えるけれど、
ここに北欧の冬の風景が加わり、なんとも奥深い物語でした。
タリアイ・ヴェーソスという作家。
この装丁だったので、現役の作家の方かと思いきや、
1970年にすでにノルウェーにて他界されている作家だそうです。
そんなに前の時代の作品とはとても思えません。
まるで昨日起こったこと(書かれた作品)、と言われても
全く違和感がなく、
なんというか、時代を感じさせない作品でした。
静かな夜、1人で読みたい読書時間にぴったりの作品でした。