hon-nomushi’s blog

人生の友になる本との出会い

それぞれの国が大切にしていること キリ―ロバ・ナージャ『6ヵ国転校生ナージャの発見』

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教育について考えるとき、日本はこうだけど他の国はどうなのかな?

と思うことがたくさんあります。

 

以前留学していたときも、大学でレポートが多いフランスだったので、

他の人がどうやって勉強をしているのか、興味津々でした。

結局良くわからなかったけれど…。

 

そんな様々な国の違いについて書かれているのが、この本。

6ヵ国それぞれの地元の学校に通った経験のあるナージャさん。

表紙にある通り、国によって教室の机の位置が違うのがまた面白い!

こんな風にわかりやすくイラストと文章で、

国々の違いが描かれていて面白いのです。

 

一番面白かったのは体育の授業!

水泳ではどのくらい泳げるかが大切にされる国もあれば、

水の事故にあわないこと、安全に命を守ることを学ぶことが大切にされている国。

それぞれ、本当に違うのです。

 

その「違い」に目を向けて、作者が一番多く受ける質問で、返答に困るのが、

「どこの国の学校がいちばん良かった?」という一言。

作者は冷静に、ただ違うだけ。

絶対の正解はない、とおっしゃっています。

それはつい正解を探しがちな日本思考だと、

ついしてしまう質問なのだけれど、

「ただ違う。それぞれの正解を探すだけ」

と言う一言は、6ヵ国を経験してきた作者ならではの回答。

 

ともすれば批判ばかりが先行しがちな教育だけど、

冷静に自分の子に合うところ、合わないところを見つけていけたら

教育に携わる人も、教育を受ける人にも、

好循環が生まれるのではないかな。

 

外国の教育に興味がある人はぜひ読んでみてください。